誰もが迎える最期の時。ご家族がその時をどのように過ごしたいと望んでいるか知っていますか?
かつて日本ではタブーとされることも多くありましたが、現在は「終活」という言葉も身近なものとなってきました。
誰にとってもいつかはやってくる人生の最期について、ご家族みんなで話してみませんか?
「人生会議」の愛称で呼ばれるACP(アドバンス・ケア・プランニング)についてご紹介します。
「人生の最期の話」はなかなか出来ない
厚生労働省の調査によると、ご家族等や医療介護関係者と、死が近い場合に受けたい医療・療養や受けたくない医療・療養について話し合ったことがある(詳しく話し合っている、一応話し合っている)割合は一般国民では 39.5%でした。
厚生労働省:平成29年人生の最終段階における医療に関する意識調査
話し合ったことのない人は55.1%であり、常に人命にかかわる医療介護従事者と比べると、人生の最期について話し合う機会がない人が大半であるといえます。
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)とは
もしものときのために、あなたが望む医療やケアについて、
前もって考え、繰り返し話し合い、共有する取組
(引用:厚生労働省 人生会議普及・啓発リーフレット)
ACPは、「人生会議」とも呼ばれます。
人生の最終段階における医療やケアは本人による意思決定を基本として行われることが重要とされていますが、その時本人が意思表示を行うことができる可能性は低いと考えられます。
そのため、普段から話し合いを行い本人の考えを知っておくことが大切です。
厚生労働省でも、ACPの普及・啓発イベントを開催するなど国民向け普及啓発事業を展開しています。
自分らしく生きるために
大切だとはわかっていても、いざ話し合おうとするとハードルが高く感じられる方も多いのではないでしょうか。
ますは、ニュースや医療ドラマなどを見ながら、「こんなとき自分だったらどうする?」と話題にしてみるのはいかがでしょうか。
また、ACPでの話し合いで共有される内容は、医療やケアのことだけでなく、本人の価値観や人生の目標も含まれます。
昔話や将来の夢の話をしてみることで、もしもの時に役立つことがあるかもしれません。
人生会議を行う上でのポイントや内容については、「人生会議学習サイト」にて詳しく知ることができます。ぜひ参考にしてください。
さいごに
いかがでしたか?
家族でも知らないこと、話さなければわからないことは多くあります。
高齢者だけにかかわらず、最期の時はいつ誰に突然やってくるかわかりません。
最期まで自分らしく生きるために、みんなで人生会議をしてみましょう!
※人生会議はあくまで、個人の主体的な行いによって考え、進めるものです。
知りたくない、考えたくない方への十分な配慮が必要です。