・JALのシルバー割引(当日シニア割引)の対象年齢と利用条件
・路線別の運賃目安と普通運賃からどれくらい安くなるか
・Web予約と空港カウンター予約、それぞれの手順と注意点
・ANAのシニア割引との違いと、自分に合った選び方
「孫に会いに行きたいけれど、飛行機代がもう少し安くならないかな」——そんなふうに思ったことはありませんか。JALには65歳以上の方が使える「当日シニア割引」という運賃があり、普通運賃よりもぐっとお得に国内線を利用できます。ただし「当日しか予約できない」「JALカードかマイレージバンクの会員登録が必要」など、知っておかないと空港で慌てるルールもいくつかあります。
この記事では、JALのシルバー割引の料金・条件・予約方法から、ANAとの比較、お得に使いこなすコツまで、実際に使う場面を想定しながら丁寧に解説します。「制度があるのは知っていたけれど、具体的にどう使えばいいかわからなかった」という方も、読み終わるころには安心して予約できるようになるはずです。
JALのシルバー割引とは?65歳以上が使える「当日シニア割引」の仕組み

正式名称は「当日シニア割引」——シルバー割引との違いはあるの?
JALの公式サイトでは「当日シニア割引」という名称で案内されています。「シルバー割引」という呼び方はJALの公式用語ではありませんが、検索するときに使う方が多いので、実質的には同じ制度を指しています。以前はJALでも「シニア割引」と呼んでいた時期がありましたが、現在は「当日シニア割引」に統一されています。
この運賃は、満65歳以上の方がJALの国内線を当日に限って割引料金で利用できる制度です。搭乗日当日の午前0時から出発20分前まで予約・購入が可能で、片道(1区間)ごとの利用となります。事前予約ができない代わりに、空席があればその日のうちに安く乗れるという仕組みです。
対象路線はJALグループが運航する国内線のほぼ全路線です。ジェイエアやJALエアコミューター(JAC)、琉球エアーコミューター(RAC)など、JALグループ便であれば利用できます。ただしコードシェア便(他社が運航するJAL便名の便)は対象外となることがあるため、予約時に運航会社を確認しておくと安心です。
注意点として、当日シニア割引は「空席がある場合に限り利用できる」運賃です。お盆や年末年始など繁忙期には満席で使えないこともあります。「安いから当日行けばいい」と思っていたら座れなかった、ということがないよう、混雑する時期は早めに空席状況を確認しておくのが賢明です。
対象年齢は満65歳以上——誕生日当日から使えるの?
当日シニア割引の対象は「搭乗日時点で満65歳以上」の方です。65歳の誕生日当日から利用でき、それ以前は対象外となります。年齢の確認は搭乗時に行われることがあり、公的な身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など)の提示を求められる場合があります。
この「満65歳」という基準は、日本の航空業界ではほぼ共通しています。ANAのスマートシニア空割も同じく65歳以上が対象です。一方、鉄道のシニア割引は50歳以上(JR東日本の「大人の休日倶楽部ミドル」)や60歳以上のものもあり、航空会社のほうがやや対象年齢が高めに設定されています。
ご夫婦で旅行される場合、片方が65歳以上・もう片方が65歳未満というケースもあるでしょう。その場合、65歳以上の方だけが当日シニア割引を使い、65歳未満の方は別の割引運賃(先得など)で予約するという組み合わせも可能です。ただし当日シニア割引は当日予約ですので、同じ便に乗れるかどうかは空席次第という点は覚えておきましょう。
また、JALマイレージバンク(JMB)の会員情報に登録されている生年月日で年齢が判定されます。会員登録時に生年月日を誤って入力していると、対象年齢に達していても利用できない可能性がありますので、事前に会員情報を確認しておくことをおすすめします。
JALカード会員かJMB会員であることが必須条件
当日シニア割引を利用するには、満65歳以上であることに加えて、JALカード会員またはJALマイレージバンク(JMB)会員であることが必要です。JMBへの入会は無料で、JALの公式サイトから申し込めます。入会後すぐに利用可能ですので、旅行の予定がある方は早めに登録しておくとよいでしょう。
JALカードは年会費がかかりますが(普通カードで2,200円〜)、マイルが貯まりやすくなるなどの特典があります。一方、JMB会員は無料で登録でき、当日シニア割引の利用条件を満たすには十分です。「まずは試しに使ってみたい」という方は、JMB会員の登録だけでも問題ありません。
会員登録がまだの方は、JALの公式サイトまたは空港のJALカウンターで手続きできます。Webでの登録なら数分で完了し、お客さま番号がすぐに発行されます。空港カウンターでも当日入会が可能ですが、混雑時は時間がかかることがありますので、余裕を持って手続きしましょう。
気をつけたいのは、会員情報に「お客さま情報の登録」が完了していない場合です。JMB会員になっただけでは不十分で、氏名・生年月日・連絡先などの基本情報がきちんと登録されていることが条件となります。初めて利用する前に、JALの公式サイトのマイページで登録状況を確認しておくのが確実です。
JMB会員に登録しただけでは利用できないことがあります。「お客さま情報登録」が未完了だと、Web予約の画面で当日シニア割引が表示されません。旅行前日までにマイページで登録状況を確認し、不備があれば修正しておきましょう。
JALのシルバー割引の料金はいくら?路線別の運賃目安と普通運賃との差額
主要路線の当日シニア割引運賃——東京〜大阪は片道約1万円台
当日シニア割引の運賃は路線と搭乗日によって異なりますが、普通運賃と比べておおむね30〜50%程度安く設定されています。たとえば東京(羽田)〜大阪(伊丹)の場合、普通運賃が約27,000〜30,000円のところ、当日シニア割引では約13,000〜16,000円程度で利用できるケースがあります。
この運賃設定は路線の需要や季節によって変動するため、同じ路線でも曜日や時期によって数千円の差が出ることがあります。JALの公式サイトでは搭乗日と路線を指定すると当日シニア割引の運賃が表示されますので、旅行の候補日が複数ある方は日付を変えて比較してみるとよいでしょう。
長距離路線ほど割引額が大きくなる傾向があり、東京〜那覇では普通運賃約46,000円に対して当日シニア割引が約21,000〜26,000円程度、東京〜札幌(新千歳)では普通運賃約38,000円に対して約16,000〜20,000円程度が目安です。帰省や旅行で長距離を飛ぶ方には、片道あたり1万円以上の節約になることもあります。
ただし、当日シニア割引が必ずしも最安とは限りません。75日前までに予約する「ウルトラ先得」や28日前までの「先得割引タイプB」など、早期購入割引のほうが安い場合もあります。「当日にならないと予定が決まらない」という場合には当日シニア割引が便利ですが、日程が確定しているなら早期割引と比較検討するのが賢い選び方です。
| 路線 | 普通運賃(税込目安) | 当日シニア割引(税込目安) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 羽田〜伊丹 | 約27,000〜30,000円 | 約13,000〜16,000円 | 約11,000〜17,000円 |
| 羽田〜新千歳 | 約35,000〜40,000円 | 約16,000〜20,000円 | 約15,000〜24,000円 |
| 羽田〜那覇 | 約42,000〜48,000円 | 約21,000〜26,000円 | 約16,000〜27,000円 |
| 羽田〜福岡 | 約36,000〜42,000円 | 約16,000〜21,000円 | 約15,000〜26,000円 |
| 伊丹〜那覇 | 約38,000〜44,000円 | 約18,000〜23,000円 | 約15,000〜26,000円 |
※運賃は時期・曜日・便によって変動します。最新運賃はJAL公式サイトでご確認ください。
先得やセールとどっちが安い?運賃タイプ別の比較ポイント
JALには当日シニア割引以外にもさまざまな割引運賃があり、条件によっては当日シニア割引より安い運賃が見つかることがあります。結論として、「日程が確定していて早めに予約できるなら先得系が安い」「直前まで予定が決まらないなら当日シニア割引が最有力」という使い分けが基本です。
たとえば「ウルトラ先得」は搭乗日の75日前までに予約する運賃で、羽田〜那覇が約9,000〜15,000円程度と当日シニア割引の半額近い設定になることもあります。ただし、予約変更不可・取消手数料が高いといった制約があり、予定変更の可能性がある方には使いにくい面もあります。
また、JALは不定期にタイムセールを実施しており、対象路線では片道6,600円〜という破格の運賃が出ることがあります。セールは告知から販売開始までが短く、座席数も限られるため確実に取れるとは限りませんが、JALのメールマガジンやアプリの通知を設定しておくと見逃しにくくなります。
逆に「体調や天候次第で当日にならないと出発を決められない」「急に孫の行事が入った」といった場面では、事前予約が必要な先得系は使えません。こうした場面こそ当日シニア割引の出番です。普通運賃で当日購入するより1万円以上安くなるケースが多いので、65歳以上の方が当日に飛行機を使うなら、まず当日シニア割引の空席を確認する価値があります。
往復で使うと合計いくら安くなる?具体的な節約シミュレーション
当日シニア割引は片道ごとの運賃ですが、往復で利用すれば節約額はさらに大きくなります。たとえば羽田〜新千歳を往復で利用した場合、普通運賃の往復が約70,000〜80,000円のところ、当日シニア割引なら往復で約32,000〜40,000円程度。差額は約30,000〜40,000円にもなります。
この差額があれば、旅先でのホテルを1ランク上げたり、お土産を奮発したりする余裕が生まれます。年に2〜3回帰省や旅行をする方なら、年間で10万円近い節約になる計算です。「飛行機は高い」と思って新幹線を選んでいた方も、当日シニア割引を使えば飛行機のほうが安くなるケースが出てきます。
ただし、往復とも当日シニア割引を使うには、行きも帰りも当日に空席がある必要があります。行きは取れたけれど帰りは満席だった、という場合は帰りだけ別の運賃を使うことになります。特に連休最終日の夕方便は混み合いやすいので、帰りの便は早い時間帯を狙うか、1日ずらすと座席が取りやすくなります。
往復とも確実にシニア割引を使いたい場合は、混雑しにくい平日や、連休の前後をずらした日程を選ぶのがコツです。「火曜出発・木曜帰り」のような平日の中日程なら、空席に余裕があることが多く、運賃も低めに設定される傾向があります。
JALのシルバー割引を使うための3つの条件|年齢・会員・当日予約
条件①:搭乗日時点で満65歳以上であること
繰り返しになりますが、当日シニア割引を利用できるのは搭乗日時点で満65歳以上の方に限られます。64歳の方は、たとえ翌月に65歳の誕生日を迎える場合でも対象外です。年齢は搭乗日基準で判定されるため、「予約した日に65歳だったが、搭乗日にはまだ64歳」というケースはそもそも発生しません(当日予約のため)。
搭乗時に年齢確認が行われることがあります。JALのスタッフから身分証明書の提示を求められた場合に備え、運転免許証やマイナンバーカードなど、生年月日が確認できる書類を携帯しておきましょう。健康保険証でも年齢確認は可能ですが、顔写真付きの証明書のほうがスムーズです。
ご家族で旅行する場合、65歳以上の方だけが当日シニア割引の対象となります。お孫さんやお子さんの分は通常の運賃や小児運賃を別途購入する必要があります。同じ便に乗りたい場合は、当日シニア割引で予約する前に、同行者の座席も確保できるか空席状況を確認しておくと安心です。
また、海外在住の方でもJMB会員であれば利用可能です。日本国内線の搭乗ですので、日本への一時帰国時に国内移動で使うといった活用法もあります。ただし、国際線の乗り継ぎとして国内線を利用する場合は、別途国内線の予約が必要です。
条件②:JALカードまたはJMB会員に登録済みであること
当日シニア割引はJALカード会員、またはお客さま情報登録済みのJMB会員が対象です。どちらも持っていない方は、まずJMBに無料登録するのが手軽です。JALの公式サイトから数分で登録でき、登録完了後すぐにお客さま番号が発行されます。
「JALカード」は年会費がかかるクレジットカードですが、フライトマイルのボーナスやショッピングマイルなどの特典があります。年に3回以上飛行機を利用する方なら、JALカードを持っておくとマイルが貯まりやすくなるメリットがあります。一方、飛行機の利用が年1〜2回程度であれば、無料のJMB会員で十分です。
JMB会員の登録時に大切なのが「お客さま情報の登録」です。氏名(フルネーム)、生年月日、性別、電話番号、メールアドレスなどを正確に登録しておく必要があります。特に生年月日は年齢判定に使われるため、入力ミスがあると当日シニア割引が表示されないことがあります。
登録が不安な方は、最寄りのJALカウンター(空港)やJALプラザ(市内カウンター)で対面サポートを受けることもできます。スマホやパソコンの操作に慣れていない方でも、スタッフが一緒に登録手続きを進めてくれますので、遠慮なく相談してみましょう。
- Step1: JAL公式サイトにアクセスし、「JALマイレージバンク入会」ページを開く
- Step2: 氏名・生年月日・連絡先などの必要事項を入力して登録を完了する
- Step3: 発行されたお客さま番号(9桁)を控えておき、ログインしてお客さま情報登録を済ませる
条件③:搭乗日当日の午前0時〜出発20分前に予約すること
当日シニア割引は、搭乗日当日の午前0時から出発時刻の20分前まで予約・購入できます。前日以前に予約することはできません。これが先得などの早期割引との大きな違いで、「当日にならないと予定が決まらない」という方に向いている運賃です。
予約はJALの公式Webサイト(PC・スマホ)または出発空港のJALカウンターで行えます。深夜0時に予約開始となるため、人気路線や混雑する時期には深夜のうちにWebで予約しておくと確実です。朝起きてから予約しようとしたら、すでに満席だったというケースもあります。
電話での予約も可能ですが、JALの予約センターは営業時間が限られています(7:00〜20:00)。深夜0時に電話で予約することはできませんので、早朝の便を狙う場合はWebサイトからの予約がおすすめです。
なお、当日シニア割引で予約した便に乗り遅れた場合、同日の後続便に空席があれば振り替えてもらえることがあります。ただし確約ではなく、空席状況次第です。出発時刻に余裕を持って空港に到着しておくことが大切です。出発の60分前には空港に着いているのが理想的です。
JALのシルバー割引の予約方法|Webと空港カウンターどちらが確実?

Web予約の手順——スマホからでも3分で完了する方法
当日シニア割引のWeb予約は、JAL公式サイトの国内線予約ページから行います。まず搭乗日(当日の日付)と出発地・到着地を入力して検索すると、空席のある便の一覧が表示されます。運賃タイプの中に「当日シニア割引」があれば、それを選択して予約に進みます。
ログインにはJMBお客さま番号(またはJALカード番号)とパスワードが必要です。ログイン後、搭乗者情報が自動入力されますので、内容を確認して決済に進みます。支払いはクレジットカード、JALクーポン、マイルなどが利用可能です。
予約完了後は、eチケットお客さま控えがメールで届きます。搭乗時はJALカードまたはQRコードをタッチするだけで保安検査場を通過できるため、紙のチケットを発券する必要はありません。スマホにJALアプリを入れておけば、搭乗券もアプリ上で表示できます。
Web予約の場合、深夜0時から操作できるのが最大のメリットです。人気路線や連休中の便は朝になると埋まっていることもあるため、確実に座席を確保したい方は0時過ぎにアクセスするのが有利です。ただし、アクセスが集中するとページが重くなることもありますので、焦らず操作しましょう。
JALアプリを入れておくと、当日シニア割引の予約から搭乗までスマホ1台で完結します。アプリでは空席状況もリアルタイムで確認でき、「今日乗れるかな?」をすぐにチェックできます。お子さんやお孫さんに設定を手伝ってもらって、一度使い方を覚えておくと便利です。
空港カウンターでの予約——対面で安心、ただし時間に余裕を
「スマホやパソコンの操作は苦手」という方は、出発空港のJALカウンターで直接予約・購入することもできます。カウンターではスタッフが空席検索から発券まで対応してくれるため、操作に不安がある方でも安心です。
カウンターでの手続きには、JMBお客さま番号がわかるもの(JALカード、JMBカード、またはお客さま番号のメモ)と、年齢確認のための身分証明書を持参しましょう。支払いは現金、クレジットカードが利用可能です。
ただし、カウンターでの手続きには時間がかかることがあります。特に朝の出発ラッシュ時や繁忙期は列ができることも珍しくありません。出発の20分前までに予約を完了する必要があるため、カウンターを利用する場合は出発の90分〜2時間前には空港に到着しておくことをおすすめします。
もうひとつ気をつけたいのは、空港に着いてから「満席で乗れなかった」というリスクです。Webなら自宅から空席を確認できますが、カウンターでは空港に行ってからでないとわかりません。自宅を出る前にJALのWebサイトや電話(0570-025-071)で空席状況だけ確認しておくと、無駄足を防げます。
予約の変更・取り消しはできる?手数料とルールを確認
当日シニア割引で予約した便の変更や取り消しには、いくつかのルールがあります。まず、同じ日の別の便への変更は、空席があれば可能です。ただし、別の日への変更はできません(当日限定の運賃のため)。
取り消し(キャンセル)の場合は、取消手数料がかかります。出発前の取り消しであれば運賃の約5%程度の手数料で払い戻しを受けられますが、出発後や無断キャンセルの場合は払い戻しが受けられないこともあります。具体的な手数料は時期や路線によって異なりますので、予約時に確認しておきましょう。
急な体調不良などで搭乗できなくなった場合は、出発前にJALの予約センター(電話)またはWebサイトで取り消し手続きを行いましょう。出発前であれば手数料を差し引いた金額が返金されます。「乗らなかったけど連絡しなかった」という場合は返金対象外になることがあるため、必ず連絡を入れることが大切です。
クレジットカードで購入した場合、払い戻しはカード会社経由で行われます。返金までに1〜2か月程度かかることがありますので、すぐに口座に反映されなくても慌てる必要はありません。
JALのシルバー割引で失敗しないための注意点|満席・欠航・搭乗ミス
満席で乗れない——繁忙期に当日シニア割引を当てにしすぎた失敗例
当日シニア割引で最も多い失敗が「空港に行ったら満席で乗れなかった」というケースです。この割引は空席がある場合にのみ利用できる運賃ですので、満席の便には使えません。特にお盆(8月10〜16日頃)、年末年始(12月28日〜1月5日頃)、ゴールデンウィークは要注意です。
ある方は、お盆に帰省しようと当日シニア割引を当てにして空港に向かったところ、朝の時点ですべての便が満席。結局、普通運賃で夕方の便をなんとか確保したものの、割引どころか割高な出費になってしまったそうです。繁忙期は早期割引で事前に予約しておくほうが、確実で安くなることが多いのです。
満席リスクを避けるためには、搭乗日当日の午前0時にWebで空席を確認し、空きがあればすぐに予約するのが鉄則です。また、朝の便よりも昼〜午後の便のほうが空席が残りやすい傾向があります。時間に融通が利く方は、午後便を狙うのもひとつの手です。
どうしても繁忙期に当日シニア割引を使いたい場合は、第1希望の便だけでなく、第2・第3希望の便も事前にピックアップしておきましょう。さらに、羽田〜伊丹のように便数が多い路線を選ぶと、いずれかの便に空席がある確率が高まります。
当日シニア割引は「空席がある便だけ」利用できます。繁忙期に「行けば何とかなる」と考えて空港に向かうと、全便満席で途方に暮れることも。お盆・年末年始・GWは先得などで事前予約するほうが確実かつ安上がりです。
意外と知られていない「搭乗口での年齢確認」——証明書を忘れるとどうなる?
当日シニア割引で予約した場合、搭乗口やカウンターで年齢確認を求められることがあります。実は、JALは全員に毎回確認するわけではなく、抜き打ち的に行うケースが多いとされています。しかし、確認を求められたときに身分証明書がないと、搭乗を断られる可能性もゼロではありません。
年齢確認に使える書類は、運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、健康保険証など、生年月日が記載された公的な証明書です。免許を返納した方はマイナンバーカードを携帯しておくと便利です。マイナンバーカードは顔写真付きで、身分証明書として広く使えます。
万が一、証明書を忘れた場合でも、JMB会員情報に登録された生年月日で年齢が確認できることもあります。ただし、これはスタッフの判断次第ですので、確実ではありません。財布にいつも身分証明書を入れておく習慣をつけておくのが一番です。
お財布に入れる書類としては、マイナンバーカードが最もかさばらずおすすめです。運転免許証を持っている方はそれでもよいのですが、免許返納後は意外と「身分証がない」と困る方がいらっしゃいます。マイナンバーカードは市区町村の窓口で無料で発行できますので、まだ持っていない方はこの機会に作っておくとよいでしょう。
欠航や遅延が起きたらどうなる?振替・払い戻しのルール
台風や大雪などの悪天候で欠航になった場合、当日シニア割引の航空券は全額払い戻しの対象となります。JAL側の事由(機材トラブル・整備など)による欠航も同様です。この場合、取消手数料はかかりません。
欠航時の振替については、同日の他の便に空席があれば無料で振り替えてもらえます。翌日以降の便への振替も可能ですが、当日シニア割引の運賃がそのまま適用されるかどうかは状況によります。欠航が決まったら、速やかにJALカウンターまたは予約センターに連絡しましょう。
遅延の場合は、基本的にそのまま遅れた便に搭乗することになります。2時間以上の大幅遅延が見込まれる場合は、他の便への振替や払い戻しに応じてもらえることがあります。遅延情報はJALの公式サイトやアプリでリアルタイムに確認できますので、出発前にチェックしておくと安心です。
台風シーズン(7〜10月)に沖縄や九州方面に飛ぶ場合は、欠航リスクを念頭に置いておきましょう。当日シニア割引は当日予約のため、前日の時点で台風接近がわかっていれば「明日は飛ばなそうだから予約しない」という判断ができます。これは事前予約の運賃にはないメリットとも言えます。
JALのシルバー割引とANAスマートシニア空割を徹底比較
対象年齢・条件はほぼ同じ——決め手は路線と便数
JALの当日シニア割引とANAの「スマートシニア空割」は、どちらも満65歳以上が対象で、搭乗日当日のみ予約可能という点で共通しています。ANAも同様にマイレージクラブ(AMC)会員であることが条件で、基本的な仕組みはほぼ同じです。
両社の違いが出るのは、就航路線と便数です。たとえば羽田〜那覇はJAL・ANAともに多くの便を運航していますが、地方路線ではどちらか一方しか飛んでいないケースがあります。ご自身がよく使う路線にJALとANAのどちらが就航しているかで、使い勝手が変わってきます。
たとえば、伊丹〜但馬(兵庫県北部)はJALグループのJACが運航しており、ANAの便はありません。逆に、羽田〜庄内(山形)や羽田〜石見(島根)はANAが運航し、JALは飛んでいません。帰省先やよく訪れる地域の路線を確認して、使いやすい航空会社を選ぶのが実用的です。
便数の多さも重要なポイントです。便数が多い路線では、1つの便が満席でも次の便に空席がある可能性が高く、当日割引を使いやすくなります。羽田〜伊丹はJAL・ANAともに1日10便以上飛んでおり、どちらを選んでも空席を見つけやすい路線です。
| 比較項目 | JAL 当日シニア割引 | ANA スマートシニア空割 |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 満65歳以上 | 満65歳以上 |
| 会員条件 | JALカードまたはJMB会員 | ANAマイレージクラブ会員 |
| 予約期間 | 搭乗日当日0:00〜出発20分前 | 搭乗日当日0:00〜出発20分前 |
| 予約方法 | Web・空港カウンター・電話 | Web・空港カウンター・電話 |
| マイル積算 | 区間マイルの75% | 区間マイルの75% |
| 主な就航路線の強み | 沖縄離島・奄美方面に強い | 東北・北陸方面に強い |
運賃の差はどれくらい?同じ路線で比べてみた
同じ路線・同じ日であっても、JALとANAの当日シニア割引の運賃は微妙に異なることがあります。これは各社が需要予測に基づいて独自に運賃を設定しているためで、数百円〜数千円程度の差が出るケースがあります。
一般的には大きな差はありませんが、たとえば羽田〜福岡で比較した場合、ある日はJALが16,500円でANAが17,200円、別の日はその逆、ということもあり得ます。「必ずJALが安い」「ANAのほうが得」とは言い切れないのが実情です。
両社の運賃を比較したい場合は、出発日の当日午前0時以降に両社のWebサイトで空席検索を行うのが確実です。ただし、当日シニア割引は空席状況によって刻々と変わるため、「先にANAを見て、次にJALを見ている間にANAが満席になった」ということも起こり得ます。数百円の差で悩むよりも、空席がある方を早めに押さえるほうが実用的でしょう。
ひとつアドバイスとしては、JALマイルとANAマイルのどちらかにポイントを集約しておくと、マイルが貯まりやすくなります。運賃が同程度であれば、普段マイルを貯めている航空会社を優先するのがお得です。当日シニア割引でも区間マイルの75%が積算されますので、積み重ねれば特典航空券に手が届きます。
JALとANA、両方登録しておくのが正解?使い分けの考え方
結論から言えば、JALとANAの両方のマイレージ会員に登録しておくのがおすすめです。どちらも無料で登録できますし、搭乗日当日に両社の空席状況と運賃を比較して、より条件のよいほうを選べるようになります。
特に地方在住の方で、最寄りの空港にJALとANA両方が就航している場合は、選択肢が広がるメリットが大きいです。片方が満席でも、もう一方に空席があれば飛べます。「今日はJALが安いからJAL」「ANAしか空いていないからANA」と柔軟に選べるのは、両方登録しているからこそです。
ただし、マイルを効率よく貯めたい場合は、メインで使う航空会社を1社に絞るほうが有利です。たとえば「基本はJALを使い、JALが満席のときだけANA」と決めておけば、JALマイルが集中して貯まり、特典航空券に近づきやすくなります。
ご夫婦で旅行する場合は、「夫はJAL派、妻はANA派」と分けるよりも、同じ航空会社に揃えたほうが隣の席を確保しやすいです。当日シニア割引は座席指定ができる便もありますが、空席が少ないときは離れた席になることもあります。同じ便を一緒に予約するなら、航空会社を揃えておくほうが安心です。
JALのシルバー割引をもっとお得に活用するコツ|マイル・時期・裏技
マイルを貯めて特典航空券に——当日シニア割引でもマイルは貯まる
当日シニア割引で搭乗した場合、区間マイルの75%がJALマイレージバンクに積算されます。たとえば羽田〜那覇の区間マイルは984マイルですので、当日シニア割引では約738マイルが貯まる計算です。往復なら約1,476マイルです。
JALの国内線特典航空券は片道6,000マイルから利用できます(路線や時期による)。年に数回飛行機を利用するシニアの方なら、2〜3年で特典航空券に届くペースです。日常のショッピングでJALカードを使ってマイルを貯めれば、さらにペースアップできます。
マイルをより多く貯めたい方は、JALカードの「ショッピングマイル・プレミアム」(年会費4,950円)に加入すると、日常の買い物で100円=1マイルが貯まります。スーパーやコンビニ、ネット通販などの日常支出をJALカードに集約すれば、年間数千マイルが上乗せされます。
貯まったマイルは特典航空券のほか、JALクーポン(旅行券のようなもの)やWAONポイントに交換することもできます。飛行機に乗る機会が少ない年は、WAONポイントに交換してイオン系列の買い物に使う、という手もあります。マイルの有効期限は36か月(3年)ですので、期限切れにはご注意ください。
JALマイルの有効期限は3年ですが、JALカードの「CLUB-Aゴールドカード」以上を持っていると、期限を気にせず貯め続けられる特典がある場合があります。年間のフライト回数が少ない方ほど、マイルの有効期限には気を配っておきましょう。WAONやPontaポイントへの交換も期限前の選択肢になります。
閑散期・平日を狙えば座席も運賃もお得になる
当日シニア割引の運賃は路線だけでなく、搭乗日の需要によっても変動します。一般的に、平日(火〜木)は週末や連休前後に比べて運賃が低めに設定されており、空席も見つかりやすい傾向があります。定年退職後で曜日の自由が利く方は、平日出発を基本にするとお得です。
月別では、1月中旬〜2月、6月、11月が閑散期とされ、運賃が安くなりやすい時期です。逆に3月下旬〜4月上旬(春休み)、7月下旬〜8月(夏休み)、12月下旬(年末)は繁忙期にあたり、運賃が高い上に満席になりやすくなります。
旅行先での過ごし方を考えても、閑散期のほうが宿泊費や観光施設の料金が安い場合が多く、飛行機代以外の出費も抑えられます。たとえば沖縄は1〜2月なら宿泊費が夏のピーク時の半額以下になるホテルもあり、飛行機と合わせてトータルで大幅に節約できます。
「せっかくの旅行だから混雑を避けてゆったりしたい」というシニア世代にとって、閑散期×平日×当日シニア割引の組み合わせは、コストだけでなく快適さの面でもベストな選択と言えるでしょう。
乗り継ぎ便や離島路線にも使える?対象路線の意外な広さ
当日シニア割引はJALグループ運航の国内線が対象ですが、実は離島路線やローカル路線にも使えるケースがあります。たとえば、沖縄本島から宮古島や石垣島へのJTA(日本トランスオーシャン航空)の便、鹿児島から奄美大島・屋久島へのJAC(JALエアコミューター)の便も対象です。
離島路線は普通運賃が割高になりがちですが、当日シニア割引を使えば手頃な価格で飛べます。たとえば那覇〜宮古の普通運賃が約15,000〜18,000円のところ、当日シニア割引なら約8,000〜11,000円程度で利用できることがあります。
乗り継ぎ便の場合は、それぞれの区間ごとに当日シニア割引を購入する形になります。たとえば羽田→那覇→宮古と移動する場合、羽田→那覇と那覇→宮古の2区間をそれぞれ当日シニア割引で予約します。ただし、乗り継ぎに十分な時間を確保すること、そして乗り継ぎ先の便にも空席があることが前提です。
意外と知られていないのが、RACが運航する沖縄の離島間路線でも当日シニア割引が使えることです。那覇〜久米島、宮古〜多良間など、小型プロペラ機が飛ぶ路線でも対象となっています。離島をめぐるシニアの旅に、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
実は新幹線より安い?東京〜大阪の交通費を比べてみる
東京〜大阪間の移動手段として新幹線(のぞみ)を利用する方は多いですが、JALの当日シニア割引を使うと飛行機のほうが安くなるケースがあります。新幹線の東京〜新大阪間の指定席料金は約14,720円(通常期)ですが、JALの羽田〜伊丹の当日シニア割引は約13,000〜16,000円程度です。
運賃だけ見ると同程度〜やや安い水準ですが、所要時間は新幹線が約2時間30分、飛行機が約1時間10分(搭乗時間)と、飛行機が大幅に短くなります。ただし、空港へのアクセス時間や保安検査の待ち時間を加えると、トータルの移動時間は新幹線とあまり変わらないこともあります。
「乗り換えなしで座っていれば着く」新幹線と、「空港でのチェックイン・保安検査がある」飛行機では、利便性の感じ方が人によって異なります。足腰に不安がある方は、乗り換えの少ない新幹線を好まれることもあるでしょう。一方、移動時間をとにかく短くしたい方や、マイルを貯めたい方には飛行機が向いています。
東京〜大阪以外の区間では、飛行機の優位性がさらに高まります。東京〜福岡(新幹線のぞみ約5時間・約23,390円 vs 飛行機約2時間・当日シニア割引約16,000〜21,000円)や、東京〜札幌(新幹線はやぶさ約4時間半・約23,430円 vs 飛行機約1時間半・当日シニア割引約16,000〜20,000円)など、距離が長くなるほど飛行機が有利です。
- ☑ JMB会員またはJALカード会員の登録は済んでいるか
- ☑ お客さま情報登録(生年月日含む)は完了しているか
- ☑ 身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード等)を持ったか
- ☑ 搭乗日当日の空席状況を確認したか
- ☑ 出発の60分前に空港に着けるスケジュールか
- ☑ 同行者の航空券は別途手配してあるか
まとめ|JALのシルバー割引を賢く使って、飛行機の旅をもっと身近に
JALのシルバー割引(当日シニア割引)は、65歳以上の方が当日の空席を活用してお得に国内線を利用できる心強い制度です。普通運賃から30〜50%程度の割引が受けられるため、帰省や旅行の交通費をぐっと抑えることができます。「飛行機は高いから新幹線で」と思っていた方も、この割引を使えば飛行機という選択肢が現実的になるはずです。
この記事で解説したポイントを改めて整理しておきます。
- 対象は満65歳以上のJALカード会員またはJMB会員(JMBは無料で登録可能)
- 搭乗日当日の午前0時〜出発20分前に予約する当日限定の運賃
- 普通運賃より30〜50%程度安いが、先得など早期割引のほうが安い場合もある
- 繁忙期は満席リスクがあるため、お盆・年末年始・GWは先得での事前予約も検討する
- ANAのスマートシニア空割も条件はほぼ同じなので、両社に登録して比較するのがお得
- 平日・閑散期を狙うと運賃が安く、空席も取りやすい
- マイルも75%積算されるので、貯めれば特典航空券にも手が届く
まず最初の一歩としては、JALマイレージバンクへの無料登録と、お客さま情報の登録を済ませておくことです。これさえ完了しておけば、「今日ちょっと飛行機で出かけようかな」と思い立ったときに、すぐにスマホから当日シニア割引を予約できます。登録はJALの公式サイトから数分で完了しますので、ぜひこの記事を読んだ今のうちに済ませておいてはいかがでしょうか。
人生の後半は、行きたい場所に気軽に行ける自由を楽しむ時間でもあります。JALのシルバー割引を上手に活用して、お孫さんに会いに行く旅も、ご夫婦での気ままな旅行も、もっと身近なものにしていきましょう。
※この記事の運賃・制度情報は2026年4月時点の内容です。最新の運賃や条件はJAL公式サイトでご確認ください。

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