団塊の世代年齢は2026年で76〜79歳|約806万人世代の特徴と暮らしの備え方

「団塊の世代って、今いくつなの?」——ふとした会話の中で、あるいはニュースを見ていて、そう気になったことはありませんか。自分自身が団塊の世代に含まれるのか、親がちょうどこの世代に当たるのか、年齢を正確に把握しておきたい場面は意外と多いものです。

結論からお伝えすると、団塊の世代は1947年(昭和22年)〜1949年(昭和24年)生まれの方々で、2026年現在は76歳〜79歳です。この3年間だけで約806万人が誕生し、日本の人口構成に大きな「塊」を作った世代として知られています。2025年には全員が75歳以上の後期高齢者となり、医療・介護・年金の各制度に大きな影響を及ぼしています。

📝 この記事でわかること
・団塊の世代の正確な年齢と生まれ年の一覧
・名前の由来と約806万人が生まれた社会的背景
・2025年問題の影響と医療・介護費の現実
・年金・老後資金のリアルな数字と暮らしの備え方
目次

団塊の世代年齢は2026年で何歳?生まれ年と年齢を一覧で確認

団塊の世代は1947〜1949年生まれ、2026年時点で76〜79歳

団塊の世代とは、1947年(昭和22年)・1948年(昭和23年)・1949年(昭和24年)に生まれた世代を指します。2026年5月時点での年齢は、最年少が76歳、最年長が79歳です。

この定義は、第一次ベビーブーム(1947〜1949年)に合致しており、厚生労働省の人口動態統計でもこの3年間の出生数が突出して多いことが確認できます。各年の出生数は、1947年が約268万人、1948年が約268万人、1949年が約270万人で、合計すると約806万人にのぼります。

年齢の確認は、相続や介護の手続き、年金の受給区分の確認など、実務的な場面でも必要になります。たとえば2025年に全員が75歳以上の「後期高齢者」に移行したため、健康保険証の切り替えや医療費の自己負担割合が変わった方も多くいらっしゃいます。

注意したいのは、「団塊の世代」は学術的な正式用語ではなく、もともと小説のタイトルから広まった言葉だという点です。そのため、資料によっては1946年や1950年を含めて広く定義している場合もあります。一般的には1947〜1949年の3年間を指すと覚えておけば間違いありません。

生まれ年・和暦・年齢の早見表で自分や家族の世代を確認

生まれ年 和暦 2026年の年齢 出生数(概数)
1947年 昭和22年 78〜79歳 約268万人
1948年 昭和23年 77〜78歳 約268万人
1949年 昭和24年 76〜77歳 約270万人
合計 76〜79歳 約806万人

(みまもりノート調べ/出生数は厚生労働省「人口動態統計」より概数)

この早見表を見ていただくとわかるように、たった3年間で800万人以上が生まれています。現在の年間出生数が約70万人台であることを考えると、いかに突出した数字かがわかります。自分の親や祖父母がこの世代に該当するかどうか、和暦と照らし合わせて確認してみてください。

誕生日がまだ来ていない方は表の年齢から1歳引いた年齢になりますので、正確に確認したい場合は生まれ月も合わせて計算するとよいでしょう。特に後期高齢者医療制度の適用開始日は誕生日当日ですので、手続きのタイミングには注意が必要です。

団塊の世代の前後にはどんな世代がいる?世代一覧で位置づけを把握

団塊の世代を理解するには、前後の世代との関係を知っておくと便利です。団塊の世代の親にあたるのは大正末期〜昭和初期生まれの「戦前・戦中世代」で、子どもにあたるのが1971〜1974年生まれの「団塊ジュニア世代」です。

団塊ジュニア世代もまた人口が多く、第二次ベビーブームを形成しました。2026年時点で52〜55歳となり、親の介護と自分の老後準備が重なる時期に差しかかっています。つまり、団塊の世代の年齢を知ることは、その子世代である団塊ジュニアの生活設計にも直結するのです。

さらに上の世代を見ると、1946年以前に生まれた「昭和一桁世代」や「焼け跡世代」と呼ばれる人々がいます。これらの世代は戦争の影響を直接受けており、団塊の世代とは価値観や生活スタイルが大きく異なります。一方で、団塊の世代より下のバブル世代(1965〜1969年生まれ)は、団塊の世代が築いた経済基盤の上でキャリアを歩んだ世代です。

注意したいのは、世代の区切りは厳密な定義があるわけではなく、論者によって1〜2年のずれがある点です。「自分はどの世代?」と気になる方は、生まれ年を基準に大まかな位置づけを把握しておくと、ニュースや制度の話題が理解しやすくなります。

そもそも団塊の世代とは?名前の由来と約806万人が生まれた背景

「団塊」の名付け親は堺屋太一——小説タイトルから広まった言葉

「団塊の世代」という言葉は、経済企画庁(現・内閣府)の官僚であった堺屋太一氏が1976年に発表した小説『団塊の世代』に由来しています。「団塊」とは鉱物学の用語で、岩石の中に塊状に集まった部分を指します。人口ピラミッドの中でひときわ大きな塊を形成していることから、この名前がつけられました。

堺屋氏がこの小説を書いた背景には、人口構成の偏りが将来の日本社会に大きな影響を与えるという危機感がありました。実際にその予測は的中し、「2007年問題」(団塊の世代の大量退職)や「2025年問題」(全員が後期高齢者に)といった形で、社会は繰り返しこの世代の年齢変化に向き合うことになりました。

この小説は連載当時から大きな反響を呼び、「団塊の世代」は一般用語として定着しました。現在では辞書にも掲載されており、世代論を語るうえで欠かせないキーワードになっています。

ただし、堺屋氏自身は1935年生まれで団塊の世代には含まれません。外側の視点から観察・分析したからこそ、世代全体の特徴を俯瞰的に描けたとも言えるでしょう。

なぜ3年間で806万人も生まれたのか?戦後のベビーブームの実態

団塊の世代が大量に生まれた最大の要因は、第二次世界大戦の終結です。1945年8月の終戦後、海外から約600万人の復員兵や引揚者が帰国し、結婚・出産ラッシュが起きました。

戦時中は「産めよ殖やせよ」の国策がありましたが、実際には戦争による男性の不在や経済的困窮から出産は抑制されていました。終戦によってその抑制が一気に解放され、1947年から爆発的な出生増加が始まったのです。1949年の出生数約270万人は、日本の歴史上最多の記録として今も破られていません。

興味深いのは、ベビーブームが3年間で急激に終息した点です。1950年の出生数は約234万人、1951年は約214万人と急減しています。これは1948年に優生保護法(現・母体保護法)が施行され、人工妊娠中絶が合法化されたことが大きく影響しています。

⚠️ 気をつけたいこと
「団塊の世代=戦後すぐの世代」と混同されがちですが、終戦は1945年で、団塊の世代が生まれ始めたのは1947年です。1945〜1946年生まれは「焼け跡世代」と呼ばれ、団塊の世代には含まれません。世代を語るときは生まれ年を正確に確認しましょう。

人口ピラミッドで見る団塊の世代の「塊」の大きさ

日本の人口ピラミッドを見ると、団塊の世代の年齢層だけが突出して横に張り出しているのが一目でわかります。2026年現在の人口ピラミッドでは、76〜79歳のラインが大きな膨らみを見せています。

総務省の統計によると、2020年時点で団塊の世代にあたる年齢層の人口は約620万人でした。もともと806万人いた世代ですが、約75年の間に約23%が亡くなった計算になります。それでも同年代の他の世代と比べると、1学年あたり200万人を超える規模は突出しています。

この「塊」が年齢を重ねるたびに、教育・雇用・住宅・医療・介護といった各分野でインフラの需給バランスが大きく変動してきました。1960年代の教室不足、1970年代の住宅需要、2007年の大量退職、そして2025年の後期高齢者への移行と、団塊の世代の年齢変化は常に社会問題と連動してきたのです。

ただし、平均寿命の延伸により、この「塊」は今後10〜15年にわたって社会保障に影響を与え続けます。「2025年問題が終わったから安心」ではなく、むしろこれからが本番だという認識が必要です。

団塊の世代年齢から見える5つの特徴|競争社会を生き抜いた価値観

受験も就職も出世も——常に「競争」が隣にあった世代

団塊の世代を語るうえで外せないのが、圧倒的な「競争」の経験です。同学年に260万人以上がいた時代、高校受験も大学受験も、倍率は現在とは比較にならないほど高いものでした。1960年代前半の大学進学率は約15%で、「大学に行ける」こと自体がひとつのステータスでした。

就職後もその競争は続きます。同期が多いため、昇進のポストは限られ、出世争いは熾烈を極めました。高度経済成長期の企業は年功序列・終身雇用が基本でしたが、同世代の人数が多すぎて全員が管理職になれるわけではなく、50代で「役職定年」や「出向」を経験した方も少なくありません。

この競争経験が、団塊の世代に「粘り強さ」と「負けず嫌い」という気質を育てました。困難な状況でも簡単にはあきらめない強さは、この世代の大きな特徴です。

一方で、「競争に勝つことが正義」という価値観が強すぎるあまり、後の世代との間に摩擦が生じることもあります。「自分たちはもっと苦労した」という言葉が、若い世代には「押しつけ」と感じられる場面も。世代の違いを理解するうえで、こうした背景を知っておくと人間関係がスムーズになります。

高度経済成長とバブルを体験——「右肩上がり」が当たり前だった時代

団塊の世代が社会人になった1960年代後半〜1970年代は、日本のGDPが年率10%前後で成長する高度経済成長の真っ只中でした。給料は毎年上がり、会社は成長し、日本全体が「明日は今日より良くなる」と信じていた時代です。

1980年代後半にはバブル景気を経験し、不動産や株式の資産価値が急騰しました。この時期に住宅を購入した方は、その後の地価下落で含み損を抱えた方もいますが、早期に購入してローンを完済した方は、結果的に大きな資産を手にしています。

この「右肩上がり」の成功体験が、団塊の世代の経済観に大きな影響を与えています。「努力すれば報われる」「景気は循環するもの」という感覚は、長期デフレを経験した下の世代とは根本的に異なります。

💡 暮らしの知恵
団塊の世代の方が資産運用を考える際は、「右肩上がり」の経験だけに頼らず、現在の低金利環境を前提にした計画が大切です。定期預金の金利が5〜6%だった時代とは状況が違います。お子さんやお孫さんに相談する機会を作ると、世代間の知識交換にもなります。

学生運動と反骨精神——「お上に従わない」世代意識

1960年代後半から1970年代初頭にかけて、大学生だった団塊の世代の一部は学生運動に参加しました。1968年〜1969年の大学紛争では、東京大学や日本大学をはじめ全国の大学でバリケード封鎖やデモが行われました。

学生運動に直接参加した人は実際には少数派でしたが、「既存の権威に疑問を持つ」「自分たちの声で社会を変えられる」という意識は、世代全体に共有されていた部分があります。これが団塊の世代の「反骨精神」や「自己主張の強さ」として語られることが多いのです。

この気質は、定年後の生活にも影響しています。地域のボランティア活動やNPO参加、市民運動への関わりなど、「社会に関わりたい」という意欲が他の世代より強い傾向があります。

ただし、学生運動への評価は世代内でも分かれています。「あの時代は熱かった」と懐かしむ人もいれば、「結局何も変わらなかった」と冷めた見方をする人もいます。ひとつの世代を一枚岩で語ることはできない、という点も覚えておきたいところです。

実は意外と知られていない——団塊の世代は「消費のパイオニア」でもある

団塊の世代は「企業戦士」のイメージが強いですが、実は日本の消費文化を作り上げた世代でもあります。テレビ・冷蔵庫・洗濯機の「三種の神器」、カラーテレビ・クーラー・自動車の「3C」を最初に家庭に普及させたのは、まさにこの世代です。

1970年代以降、団塊の世代が家庭を持ち始めると、住宅ローンを組んでマイホームを購入し、子どもの教育に投資し、家族旅行を楽しむという「中流家庭」のライフスタイルが確立されました。800万人という巨大な消費者層が同時に同じような消費行動をとったため、市場に与えるインパクトは絶大でした。

この消費パワーは76〜79歳になった現在も健在です。シニア向けの旅行ツアー、健康食品、リフォーム、終活サービスなど、団塊の世代をターゲットにした市場は年間数兆円規模と言われています。「年齢を重ねても積極的にお金を使う」という消費マインドは、この世代ならではの特徴です。

ただし、個人差も大きい世代です。企業年金が充実している方と、国民年金のみの方では、使える金額には大きな開きがあります。「団塊の世代は裕福」という一面的な見方には注意が必要です。

団塊の世代年齢と「2025年問題」|全員が後期高齢者になった影響

2025年問題とは何だったのか?——約620万人が75歳以上になった衝撃

「2025年問題」とは、団塊の世代の全員が75歳以上の後期高齢者に到達することで、医療・介護・社会保障にかかる費用が急増するという問題です。2025年に最年少の1949年生まれが76歳を迎え、この問題は現実のものとなりました。

厚生労働省の推計では、75歳以上の後期高齢者は2025年に約2,180万人に達し、国民の約5人に1人が後期高齢者という状況になっています。医療費は75歳を境に1人あたりの年間費用が約93万円と、65〜74歳の約56万円から大幅に増加します。

この問題が深刻なのは、費用を負担する現役世代の人口が同時に減少している点です。2025年の生産年齢人口(15〜64歳)は約7,170万人で、高齢者1人を現役世代約2.0人で支える構造になっています。1965年には高齢者1人を現役世代約9.1人で支えていたことと比べると、負担の重さは明らかです。

ただし、「2025年問題」は一時的なイベントではなく、長期的な構造変化の一部です。団塊の世代が80代、90代と年齢を重ねるにつれ、介護需要はさらに増加していきます。問題の本番はむしろこれからだという認識が大切です。

医療費の自己負担はどう変わった?後期高齢者の窓口負担を確認

後期高齢者の医療費窓口負担は、2022年10月から一部の方が1割から2割に引き上げられました。具体的には、単身世帯で年収200万円以上、夫婦世帯で年収合計320万円以上の方が2割負担の対象です。現役並み所得(単身で年収383万円以上)の方は従来通り3割負担です。

団塊の世代年齢の方にとって、この変更は家計に直結します。たとえば月1万円の医療費がかかっていた方は、1割負担なら月1,000円だったものが2割負担で月2,000円になります。年間では12,000円の増加です。ただし、外来の場合は1か月の自己負担増加額の上限が3,000円に設定されています。

制度は複雑ですので、お住まいの市区町村の後期高齢者医療担当窓口で、自分の負担割合を確認しておくことをおすすめします。

📊 データで見る後期高齢者の医療費負担
・1割負担:年収156万円未満の方(単身世帯)
・2割負担:年収200万円以上〜383万円未満の方(単身世帯)
・3割負担:年収383万円以上の方(現役並み所得)
※夫婦世帯の場合は基準額が異なります(出典:厚生労働省)

介護サービスの需要が急増——施設の空き待ちと在宅介護の現実

団塊の世代が後期高齢者になったことで、介護サービスの需要は急速に高まっています。厚生労働省の推計では、2025年に約245万人の介護職員が必要とされていましたが、実際の従事者数は約215万人で、約30万人の人材不足が生じています。

特別養護老人ホーム(特養)の入所待ちは、全国で約25万人に達している地域もあります。都市部では待機期間が2〜3年に及ぶケースもあり、「入りたくても入れない」状況が続いています。有料老人ホームは比較的空きがありますが、入居一時金300万〜500万円、月額費用15万〜30万円と、費用面でのハードルが高いのが現実です。

こうした状況から、在宅介護を選ぶ家庭も増えています。訪問介護やデイサービスを組み合わせながら自宅で暮らし続ける方法は、本人の希望にも沿いやすい反面、家族の負担が大きくなりがちです。

介護は「まだ先のこと」と思いがちですが、75歳を過ぎると要介護認定率は急上昇します。76〜79歳の団塊の世代年齢の方は、元気なうちに地域包括支援センターに相談し、利用できるサービスの情報を集めておくことが大切です。

団塊の世代年齢ならではの介護・終活の現実と備え方

76〜79歳は「健康寿命」との分岐点——元気なうちにやるべきこと

日本人の健康寿命は、男性が約72.7歳、女性が約75.4歳(2019年厚生労働省調べ)です。団塊の世代年齢である76〜79歳は、まさにこの健康寿命を超える年齢にさしかかっています。もちろん個人差は大きく、80代でも元気にゴルフや旅行を楽しんでいる方はたくさんいます。

しかし統計的には、この年齢から何らかの日常生活上の制限を感じ始める方が増えてきます。足腰の衰え、視力・聴力の低下、慢性疾患の管理など、「自分でできること」が少しずつ変化していく時期です。

だからこそ、元気なうちに準備しておきたいことがあります。具体的には、かかりつけ医の確保、介護保険の仕組みの理解、自宅のバリアフリー化の検討、そして家族との話し合いです。

✅ 元気なうちにやっておきたいこと

  1. Step1: かかりつけ医を決め、持病の管理方針を確認する
  2. Step2: 介護保険証の所在を確認し、地域包括支援センターの連絡先を控える
  3. Step3: 自宅の段差・手すり・浴室の安全性を点検する
  4. Step4: 家族と「もしものとき」の希望を共有しておく

「まだ大丈夫」と感じているときこそ、準備のベストタイミングです。体調を崩してからでは、情報収集も判断も難しくなります。

終活は「縁起でもない」ではなく「家族への思いやり」

団塊の世代年齢の方の中には、「終活」という言葉に抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし実際には、終活は「死の準備」ではなく「残りの人生をより良く生きるための整理」です。

終活で特に重要なのは、遺言書の作成、エンディングノートの記入、不要品の整理、そして葬儀の希望を家族に伝えることです。遺言書がないまま相続が発生すると、法定相続の手続きが必要になり、家族間で意見が食い違うリスクが高まります。公正証書遺言の作成費用は財産額によりますが、5万〜10万円程度で作成できます。

エンディングノートは法的拘束力はありませんが、延命治療の希望、連絡してほしい人のリスト、銀行口座やパスワードの情報など、家族が必要とする情報をまとめておくのに便利です。書店で500〜1,500円で購入でき、自治体が無料配布しているケースもあります。

注意したいのは、終活を一人で抱え込まないことです。配偶者やお子さんと一緒に取り組むと、お互いの希望を確認し合う良い機会になります。「うちの親はこう考えていたんだ」とわかるだけで、いざというときの家族の判断がずいぶん楽になります。

「親の介護をしながら自分の老後も心配」——団塊ジュニアとの共通課題

団塊の世代の子どもである団塊ジュニア世代(1971〜1974年生まれ、2026年時点で52〜55歳)は、親の介護と自分の老後準備という二重の課題を抱えています。この問題は、団塊の世代にとっても無関係ではありません。

団塊ジュニア世代は就職氷河期の影響を受けた方も多く、正社員になれなかったり、十分な退職金が見込めなかったりするケースがあります。そのため、「親の介護費用は親の資産で賄える状態にしておく」ことが、子どもへの大きな配慮になります。

具体的には、預貯金・年金・保険の情報を子どもと共有し、介護が必要になった場合の費用をどこから捻出するかを話し合っておくことが大切です。介護保険の自己負担は原則1割ですが、所得に応じて2割・3割になる場合もあります。

⚠️ よくある失敗パターン
「子どもに迷惑をかけたくない」と介護費用の話を避けていたところ、いざ入院した際に子どもが親の通帳の場所も暗証番号もわからず、手続きに1か月以上かかってしまった——というケースは少なくありません。元気なうちに情報を共有しておくことが、結果的に「迷惑をかけない」最善策です。

団塊の世代年齢の今|年金・退職金・老後資金のリアルな数字

団塊の世代の年金受給額はいくら?厚生年金と国民年金の平均額

団塊の世代年齢の方が受け取っている年金額は、加入していた制度によって大きく異なります。厚生年金の受給者(会社員・公務員だった方)の平均月額は約14万5,000円、国民年金のみの受給者(自営業・専業主婦だった方)の平均月額は約5万6,000円です(厚生労働省「年金制度基礎調査」より)。

夫が厚生年金、妻が国民年金という世帯の場合、合計で月約20万円が目安になります。ただし、団塊の世代は男性の厚生年金加入率が高く、大企業に勤めていた方は企業年金を含めると月20万円以上を受給しているケースも珍しくありません。

年金は原則として65歳から受給開始ですが、団塊の世代は制度の移行期にあたるため、60歳から部分的に受給を開始した方もいます。また、繰り下げ受給を選択して70歳から受給を始めた方は、月額が42%増額されています。

注意したいのは、年金額は物価や賃金の変動に応じて毎年改定される点です。2024年度は2.7%の引き上げがありましたが、マクロ経済スライドの影響で実質的な購買力は少しずつ目減りしている面もあります。年金だけに頼らず、貯蓄や資産運用との組み合わせで老後の生活を設計することが重要です。

退職金の世代別格差——団塊の世代は「最後の恵まれた世代」か?

団塊の世代が定年退職を迎えた2007年〜2012年頃の退職金平均額は、大企業の大卒総合職で約2,300万〜2,500万円でした。中小企業でも約1,000万〜1,500万円が相場でした。

ただし、これはあくまで平均値であり、実際には大きなばらつきがあります。バブル崩壊後のリストラで早期退職を余儀なくされた方は、退職金の上乗せがあった反面、予定より早く老後資金を取り崩し始めることになりました。また、中小企業や非正規雇用の方は退職金制度自体がなかったケースもあります。

退職金制度は年々縮小傾向にあり、2023年の調査では大企業の平均退職金は約1,900万円まで減少しています。団塊ジュニア世代以降はさらに少額になる見込みで、その意味では団塊の世代は「退職金が比較的恵まれていた最後の世代」と言えるかもしれません。

ただし、退職から15年以上が経過した現在、退職金を使い切ってしまった方がいるのも事実です。退職時に2,000万円あっても、年間150万円ずつ取り崩せば約13年で底をつきます。「もらったときは大きな金額だった」という感覚と、「長い老後に足りるか」は別の問題です。

「老後2,000万円問題」は団塊の世代にも当てはまるのか?

2019年に金融庁の報告書で話題になった「老後2,000万円問題」は、65歳以上の夫婦が年金だけで暮らすと毎月約5万5,000円の赤字が生じ、30年間で約2,000万円が不足するという試算でした。

団塊の世代年齢の方にこの試算がそのまま当てはまるかというと、個人差が大きいというのが正直なところです。退職金や企業年金が充実している方は不足額が小さくなりますし、持ち家があれば住居費の負担も軽くなります。一方で、国民年金のみの方や賃貸住まいの方は、2,000万円以上が必要になることもあります。

重要なのは、「2,000万円」という数字に振り回されるのではなく、自分の家計に合った収支を把握することです。毎月の年金収入から固定費(住居費・光熱費・保険料・医療費)を差し引き、残りがいくらかを計算してみましょう。

詳しい老後資金の計画については、お住まいの地域のファイナンシャルプランナーや、銀行の無料相談窓口を活用するのもひとつの方法です。

団塊の世代年齢と次世代の関係|子ども・孫世代とどう付き合うか

団塊ジュニアの苦労を理解する——「自分の時代とは違う」という前提

団塊の世代のお子さんの多くは、1971〜1980年頃に生まれた世代です。特に団塊ジュニア(1971〜1974年生まれ)は、バブル崩壊後の就職氷河期に社会人になった方が多く、親世代とは大きく異なるキャリアを歩んでいます。

団塊の世代が「会社に入れば定年まで安泰」だった時代を生きたのに対し、団塊ジュニアは転職が当たり前で、非正規雇用の割合も高い世代です。「なぜ一つの会社に勤め続けないのか」「なぜ結婚しないのか」という疑問を持つ団塊の世代の方も多いですが、その背景には時代の構造的な変化があります。

2026年時点で52〜55歳の団塊ジュニアは、自身の老後資金の準備と親の介護が同時に迫る年齢です。この世代に過度な経済的負担や精神的プレッシャーをかけないためにも、団塊の世代側から「自分のことは自分でできる範囲で備えておく」姿勢を示すことが、良い親子関係につながります。

「自分の時代と今は違う」という前提に立つだけで、会話のトーンは大きく変わります。子ども世代の苦労を頭ごなしに否定せず、まずは話を聞くことから始めてみてください。

孫世代(Z世代・α世代)とのコミュニケーション——デジタルとアナログの橋渡し

団塊の世代の孫にあたる世代は、おおむね2000年代〜2010年代生まれのZ世代やα世代です。2026年時点で10代〜20代前半にあたり、生まれたときからスマートフォンやSNSが身近にある「デジタルネイティブ」です。

この世代とのコミュニケーションでは、LINEやビデオ通話が有効なツールになります。「機械は苦手だから」と避けるのではなく、お孫さんに教えてもらいながら使い方を覚えると、それ自体がコミュニケーションのきっかけになります。実際にスマートフォンを使いこなすシニアは年々増えており、総務省の調査では70代のスマートフォン利用率は2023年時点で約75%に達しています。

一方で、手紙や電話、直接会って話すといったアナログなコミュニケーションにも価値があります。お孫さんにとって「おじいちゃん・おばあちゃんからの手紙」は特別なもので、デジタルにはない温かみがあります。

大切なのは、どちらか一方に偏るのではなく、デジタルとアナログを使い分けること。日常の連絡はLINEで、お祝い事は手紙で、という具合に場面で分けると、お互いにとって心地よい距離感が保てます。

相続と贈与——「争族」を防ぐために今からできること

団塊の世代年齢の方にとって、相続の準備は避けて通れないテーマです。相続トラブルの約76%は、遺産額5,000万円以下の「普通の家庭」で起きているというデータがあります(裁判所「司法統計」より)。「うちは財産が少ないから大丈夫」と思っている方ほど注意が必要です。

トラブルを防ぐ最も有効な方法は、遺言書を作成しておくことです。特に「誰に何を残すか」を明確にしておくことで、相続人同士の争いを防げます。自筆証書遺言は費用がかかりませんが、書き方に不備があると無効になるリスクがあります。法務局の自筆証書遺言保管制度を利用すれば、保管手数料3,900円で安全に保管できます。

また、生前贈与を活用する方法もあります。年間110万円までの贈与は非課税で、お孫さんの教育資金や住宅購入資金として計画的に贈与することで、将来の相続税負担を減らせる場合があります。

💡 暮らしの知恵
相続の話を切り出しにくいときは、「エンディングノートを書き始めた」と家族に伝えるのがきっかけになります。ノートを見せながら「ここに銀行口座を書いておいたから」と話すと、自然な流れで財産の話題に入れます。相続に関する具体的な税額計算は、税理士などの専門家にご相談ください。

団塊の世代年齢を迎えた今、充実した暮らしを送るためのヒント

「第二の人生」は定年後ではなく75歳からが本番

団塊の世代の多くは、60歳の定年退職時に「第二の人生」を意識したはずです。しかし実際には、65歳まで再雇用で働いた方も多く、「本当に自由になった」と感じたのは65歳以降だったという声もあります。そして2026年の今、76〜79歳を迎えた団塊の世代には、もう一つの転換期が訪れています。

75歳を超えると、体力や健康面での変化を感じやすくなりますが、それは「何もできなくなる」という意味ではありません。むしろ、これまでの経験と時間的な余裕を生かして、新しいことに挑戦するチャンスです。

地域のシニア大学や公民館講座への参加、趣味のサークル活動、ボランティアなど、社会とのつながりを保つ活動は、認知症予防や生きがいの維持にも効果があるとされています。東京都健康長寿医療センターの研究では、社会参加の頻度が高いシニアは、そうでない方と比べて要介護リスクが約30%低いという報告もあります。

大切なのは、「若い頃と同じようにやらなくては」と無理をしないこと。週に1〜2回、自分のペースで外出する習慣を作るだけでも、心身の健康に大きなプラスになります。

健康寿命を延ばす3つの柱——運動・食事・社会参加

健康寿命を延ばすために特に重要とされているのが、運動・食事・社会参加の3つです。厚生労働省の「健康日本21(第三次)」でも、この3つが重点項目に挙げられています。

運動については、1日20分程度のウォーキングが最も手軽で効果的です。「8,000歩」がよく目標として挙げられますが、持病がある方は主治医と相談のうえ、無理のない範囲で始めましょう。筋力維持のためには、椅子を使ったスクワットや、つかまり立ちでのかかと上げなど、自宅でできる簡単な筋トレも効果的です。

食事は、タンパク質の摂取が特に重要です。年齢とともに筋肉量が減少する「サルコペニア」を防ぐために、肉・魚・卵・大豆製品を意識的に摂りましょう。1食あたり手のひらサイズのタンパク質食品が目安です。

社会参加については、前述のとおり、人とのつながりが健康寿命に大きく影響します。「出かける理由」を作ることが大切で、定期的な予定があると生活にリズムが生まれます。

デジタル活用で広がるシニアの生活——使えると便利なサービス5選

「デジタルは若い人のもの」と思っていませんか。実は76〜79歳の団塊の世代年齢の方にこそ、デジタルサービスは生活の助けになります。買い物や手続きのために外出する負担を減らし、家族とのつながりを保つツールとして活用できます。

特に便利なサービスとして、①ネットスーパー(イオンやイトーヨーカドーの宅配)、②オンライン診療(通院が難しい日の薬の処方)、③LINEビデオ通話(孫の顔を見ながら会話)、④マイナポータル(行政手続きの確認)、⑤電子お薬手帳(複数の病院の処方を一元管理)があります。

最初から全部使いこなす必要はありません。まずはひとつ、たとえばLINEのビデオ通話だけでも使えるようになると、「もっとやってみよう」という気持ちが生まれやすくなります。お孫さんやお子さんに教えてもらう時間は、世代を超えたコミュニケーションの機会にもなります。

✅ デジタル活用チェックリスト

  • ☐ LINEで家族とメッセージのやりとりができる
  • ☐ ビデオ通話で孫の顔を見ながら話せる
  • ☐ ネットスーパーで日用品を注文できる
  • ☐ マイナンバーカードを取得している
  • ☐ かかりつけ薬局の電子お薬手帳を入れている

総務省の「デジタル活用支援推進事業」では、全国の携帯ショップや公民館で無料のスマートフォン講座が開催されています。お住まいの自治体のホームページで開催日程を確認してみてください。

まとめ|団塊の世代年齢を知ることで見えてくる「これからの暮らし」

団塊の世代は1947年〜1949年生まれ、2026年現在で76歳〜79歳です。約806万人という巨大な人口の塊は、戦後日本の社会・経済・文化を形作ってきた世代であり、その年齢の変化は今もなお社会全体に大きな影響を与え続けています。

2025年に全員が後期高齢者となり、医療費・介護費の増大、人材不足といった課題は現実のものとなりました。しかし、課題ばかりに目を向ける必要はありません。豊かな経験と知恵を持つこの世代が、健康で充実した日々を送ることは、ご本人だけでなく家族や社会全体にとっても大きな意味があります。

この記事の要点を振り返ります。

  • 団塊の世代は1947〜1949年生まれで、2026年は76〜79歳。3年間の出生数は約806万人
  • 「団塊の世代」の名前は堺屋太一の1976年の小説に由来する
  • 2025年に全員が75歳以上の後期高齢者に。医療費の自己負担は所得に応じて1〜3割
  • 健康寿命は男性約72.7歳、女性約75.4歳。76〜79歳は元気なうちの備えが大切な時期
  • 年金は厚生年金の平均月約14.5万円、国民年金のみで平均月約5.6万円。個人差が大きい
  • 相続トラブルの約76%は遺産5,000万円以下の家庭で発生。遺言書の作成が有効
  • 社会参加を続けることで要介護リスクが約30%低下するという研究結果がある

まず最初の一歩として、この記事で気になった項目をひとつ選んで、ご家族と話してみてはいかがでしょうか。年金のこと、介護のこと、相続のこと——どれも「いつか話さなきゃ」と思いながら先延ばしにしがちな話題です。でも、元気なうちに話しておくことが、自分にとっても家族にとっても、いちばんの安心につながります。

※制度の詳細や最新の変更点は、お住まいの市区町村窓口や各制度の公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

「みまもりノート」運営者。孫のお祝い事や冠婚葬祭のマナー、定年後の暮らしなど、人生の節目で気になることを調べてまとめています。同世代の方が「これで安心」と思える情報をお届けしたいと思っています。

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